《全館空調の魅力とは?》選ぶときの注意点も解説

全館空調は、家全体が快適になる設備の1つとして人気があります。
「夏は2階が暑くて寝苦しい」「冬は廊下や脱衣室が寒い」といった経験をしたことがある人もいるでしょう。
全館空調であれば、家中の温度を均一に保ち、どの部屋にいても快適に過ごせるようになります。
しかし、全館空調がどのようなものか、よく分からないという方も多いかもしれません。
そこで本記事では、全館空調の魅力とともに、選ぶ際のポイントや注意点についても詳しく解説します。
全館空調住宅とは?
「全館空調」とは、家全体の温度を均一に保つ空調システムのことです。
部屋ごとにエアコンを設置するのではなく、1台または複数台の空調機で家全体の空調をコントロールしていきます。
全館空調システムを搭載した住宅は、全館空調住宅と呼ばれます。
空調のコントロールを冷暖房と同時に24時間換気を行うことで、効率的に空気を循環させることが可能です。
全館空調システムは、家全体が快適な温度と湿度に保たれる設備の1つとして、新築住宅を建てる方に注目されています。
全館空調の魅力
全館空調の魅力には、以下の3つがあります。
・室内の温度が一定になる
・エアコンを別でつける必要がない
・空気清浄機もつけられる
それぞれ、詳しく解説します。
🔸室内の温度が一定になる
全館空調の魅力は、家全体の温度を均一に保てることです。
例えば、夏場に2階が異常に暑くなることや、夜中に寝苦しくて目が覚めることが少なくなるでしょう。
寒い朝に、部屋が寒くて布団から出られないといったことも減るかもしれません。
家全体が常に心地よい温度に保たれるため、季節を問わず快適に過ごせるようになります。
また、冬場に起こる入浴中の死亡事故の原因とされるヒートショックは、温度差が引き金になることで知られています。
全館空調を採用することで家の中の温度差が少なくなるため、ヒートショックのリスクを低減できるのも特徴です。
🔸エアコンを別でつける必要がない
全館空調を採用することで、エアコンを各部屋に設置する必要はなくなります。
室内に露出する冷暖房機器が少なくなるため、小さな部屋でも冷暖房をつけたい方や、インテリアにこだわりがある方にも人気です。
特に、書斎や納戸などの狭い部屋に無理にエアコンを取り付ける必要がない点は、大きなメリットです。
また、室外機の数も減らせるため、すっきりとした外観を保てます。
これにより、エアコンの室外機が、敷地と家の間を占領してしまうこともなくなり、スペースを有効に活用できるでしょう。
🔸空気清浄機もつけられる
全館空調は、空気清浄機能を兼ね備えているのも魅力の1つです。
多くの全館空調システムには、空気をきれいにする機能が標準装備されています。
そのため、一般的な24時間換気では防ぎきれない排気ガスや花粉、PM2.5などの有害物質を効果的に除去できます。
空気清浄機を別に購入して設置する必要がないため、スペースを有効に活用できることもメリットです。
全館空調にするときの注意点
住宅に全館空調を搭載するときには、以下の2つの注意点があります。
・後付けはおすすめできない
・施工できる建築会社を選ぶ
それぞれ、詳しく解説します。
🔸後付けはおすすめできない
リフォームなどで全館空調の後付けすることは、不可能ではありませんがおすすめしません。
後付けするときには、室内機と各部屋をダクトで接続し、室外機を設置する必要があります。
そのため、住宅の間取りや構造によっては、全館空調の導入が難しい場合もあります。
また、気密性や断熱性など、住宅の性能が十分でないと、全館空調を導入しても、期待通りの快適な温度に保つことができないことも少なくありません。
住宅の機密性を向上させる工事も同時に行う場合、費用が高くなることが一般的です。
後付けには多くの条件やコストが伴うため、新築時に全館空調を導入する方が効率的で経済的と言えるでしょう。
🔸施工できる建築会社を選ぶ
全館空調を導入するときには、信頼できる建築会社を選びましょう。
全館空調のメーカーは、設備の定期的なメンテナンスを推奨しています。
サポート体制がしっかりしている建築会社であれば、入居後の定期点検なども行っているケースが多いでしょう。
アフターサービスがおざなりな会社を選んでしまうと、全館空調の性能を十分に発揮できず、家自体の寿命も短くなってしまう可能性があるため、注意が必要です。
まとめ
全館空調の最大の魅力は、家全体の温度を均一に保つことで、夏も冬も快適な住環境を提供できる点です。
エアコンを各部屋に設置する煩わしさもなく、インテリアの美観を損なうこともありません。
また、空気清浄機能が付いているタイプも多く、健康面でのメリットもあります。
全館空調を導入する際には、建築会社のアフターサービスの充実度を確認しましょう。